今日は長文です!笑
お時間ある方お付き合い下さい。
沼津 フレンチレストラン
「OPERAさん10周年」
もう8年前位になりますか…
2年程静岡の地元に帰っていた時期がありました。
パティシエとして今後もう働けない…
いや、働いてはいけない…っと思った時期がありました。
地元に帰っても、やりたいことも無く
バイトの情報誌を眺めていたら
店名に「OPERA」の文字が!
ケーキにOPERAという伝統菓子があるのですが
私はそれが大好きで導かれているような錯覚がありました。
仕事内容は業務全般と記載されており
特にパティシエとして募集していないので良いかな〜
なんて思い面接をお願いしました。
後日採用のハガキが自宅に届きました。
履歴書に電話番号を書き忘れるという失態をしながらも
採用していただきました(~_~;)
私より少し年上のお若いご夫婦のフレンチレストラン。
気さくでパワフルなシェフ、
優しく素敵なソムリエのマダム。
料理やレストランの世界もまた面白くどんどん引込まれました。
サービスや調理補助、たくさん色々な事をやらせていただきました。
デザートも作らせていただく事もありました。
それこそOPERAもやったしマルジョもやった
マカロンも焼いたな…
ガス下オーブンでもやれるんだ〜なんてよくおもいました。
たくさん思い出はあるのですが、
今日は特別なエピソードを一つ…
私が人生で1番辛かった仕事がここ
OPERAさんに実はあります。
まさにこの冬の時期ジビエ料理が、登場します。
フランスからジビエが納品される事もあり
発泡スチロールを開けるたび心臓止まりそうな驚きが絶えませんでした。
結構羽がついたまま来ちゃうのね…
処理されたスーパーの鳥しか見た事ないので
免疫のない私にはかなりキツイです。
それに加え私は鳥の羽が大の苦手。
シェフはもちろん慣れた手さばきで処理をするのですが
ある日、「コンちゃん雷鳥の羽、外で取ってきて〜」
「:(;゙゚'ω゚'):……はい…」
ムリムリムリムリムリムリムリムリムリー
でもイヤとは言えないです。
まさか、ど素人の私がやらせてもらえるとは…
いまでもあの雷鳥の表情忘れません…
手が震えていたのは寒いからだけでは無かったはず…
すごい…もろに鳥肌…って思いながら初めはやってましたが
慣れた頃には「かわいそう…」って思い始めました。
これが私が初めて素材に向き合った日だったのです。
「命を調理すること。」
やっとこのことに気づけました。遅すぎますけど…
それまでパティシエとして働いていた私は
おそらく一度も素材と真に向き合ったことなんて無かったように思います。
パティシエの使う動物性の材料は
ほとんどが加工されたもの。
植物だって生命があったわけで…
でもそんなこと考えた事もなかった。
素材に感謝なんてした事ない…
普通に卵を割り、砂糖や粉を使い、
チョコレートを溶かしフルーツも切る。
失敗したときなんかは、勿体無い事をしたとは思っても
深く素材の事まで考えもしなかった。
シェフは野菜の端の端まで使い、
魚やお肉は骨も使う
命をいただいているからこそ
より美味しくもっと美味しくお客様に召し上がってもらう。
作る側でも、食べる側でも必要な事ですね。
うちのスタッフにも素材に対してどう向き合ってもらうか日々考えてます。
長くなりましたね(~_~;)
もう直ぐ終わります笑
そんなOPERAさんで私はまたパティシエとして働く決意をし
北海道へ行く道を選びました。
将来は自分も夫婦で店をやりたいと、
OPERAのご夫婦と一緒に働かせていただいたからこそ、そう思いました。
そして、OPERAさん、今日で10周年です。
シェフから周年イベントのお土産のご注文をいただきました。
こんなに嬉しいことはないです。
沼津にはとびきり美味しく素敵なフレンチレストランあります!!
カモのコンフィは絶品、
自家製パテはいくらでも食べられる…
紹介しきれません。
私も帰省したらまた伺いたいです。
おめでとうございます(*^ω^*)